料理に対する考え方

推し量り調えること

食事とは単純におなかを満たすというだけでなく、嬉しい事があった時、悲しい事があった時、祝いの時、、、
また、コミュニケーションを図る時にも必要なもの。
人の体は食事をする事で形成されています。 内臓を作る筋肉も皮膚も骨も体中を流れる血液も食事をする事で維持されているのです。 その摂り方、組み合わせが良ければ体を形成しているものは常に新旧入れ替わり健康を維持する事が出来ます。 料理の料、調理の調は推し量り調えるという意味。
つまり料理、調理というのは理にかなったものをしつらえるとも考えられます。 なおざりな料理になると体もなおざりになり、結局は自分自身に跳ね返って来てしまいます。 食という字は人を良くすると書く という言葉が最近盛んに言われていますが、体を良くし、 また、人と人との関わりも良くするものと私は考えています。
日常の食事で美味しいものを食べたい、体に安全なものを食べたい、そう思えば思うほど、 料理が難しくなるように思われがちですが、料理研究家というのはレストランのシェフや板前と違って 料理を商売にするのではなく、どう美味しく作るのか、難しい手順をどう簡単にすれば良いのか、 その工夫やコツを研究して広める事を仕事としています。

そこに栄養士でもある私は医者と患者さんとの真ん中にいて、 料理研究家としての仕事に栄養士として、病気の治療になったり、予防になったり、 患者さん達の"食べたい"を実現させ、健康な方も病気をお持ちの方も同じように、簡単で美味しく、 楽しく、安心して召し上がって頂けるものを研究しています。
美味しい物を食べた時の思わず出る笑顔は作り笑顔ではなく、計算のないもの。 料理に携わって21年もなるのに、ごく限られた方にしかお伝え出来ていないのが残念ですが、 美味しい笑顔がもっともっと見たいから、食事療法で挫折した患者さんにもっともっと元気になって欲しいから、 要介護で食べることを諦めた人にもう一度、食の楽しさを味わって欲しいから、このHPを訪ねて下さった方々と 二人三脚しながら広めて行けたらと思います。
食事は明日を生きる活力を与えてくれると言っても過言ではありません。 食べるという世界共通のしかも人が生きるために必要不可欠なものでこれからもお役に立てたら、 と願って休む事無くレシピを考案しています。